エクセルで作るアンケートも大詰め、基本機能の最後はマルチアンサー型設問(チェックボックス)の作成だ。といっても何ら難しいことはない。作業内容はシングルアンサーで作ったラジオボタン(オプションボタン)と同じだ。エクセルのフォームメニューから「オプションボタン」を選ぶ代わりに「チェックボックス」を選択し、シート上でクリックする。必要な個数分だけ同じ作業を繰り返し、各チェックボックスの値を適切な内容に変更しておけばそれでいい。チェックボックスはそれ自体単体での動作なので、他の項目と排他制御になるオプションボタンと違って、これだけで作業も完了だ。グループボックスを使ってグループ化する必要もない(グループ化しておいても差し支えない)。

ここまでの内容で、アンケートの基本要素フリーアンサー、シングルアンサー、マルチアンサーを作成することができるようになった。残りの作業としては、回答者が不用意にフォームを変更してしまわないようにすること(ロック機能)、不要な画面要素の排除、そして簡単に集計できるようにするための工夫などを次回以降で紹介する。

シングルアンサーといえばアンケートではプルダウンよりもラジオボタンが一般的であろう。エクセルでもラジオボタンでシングルアンサー設問を作成することができる。今回はラジオボタンによるシングルアンサー設問を作成してみよう。

エクセルのフォームツールバーから「オプションボタン」を選択し、シート上でクリックしてみよう。たったそれだけでラジオボタン型の設問が出来上がる。項目名は適宜入力しておき、必要な項目数だけ同じ動作を繰り返す。

基本的にはこれだけでOK。オプションボタンの一つをクリックすれば、別のオプションボタンは解除状態になることが確認できるだろう。しかし、これでは複数のシングルアンサー型設問を設置した場合に困ってしまうことになる。なぜなら設置したオプションボタンは全て連動してしまっているからだ(異なる設問で連動されてしまっては正しく回答することができない)。そんな時は「グループボックス」を使おう。これでオプションボタンをグループ化することができる。もちろん設問が違えば別のグループを作れば良いのだ。

まずグループボックスを選択し、画面上でクリックする。そうすると四角い枠が表示されるだろう。この中にグループ化しておきたいオプションボタンを移動させておく。それだけでオプションボタンのグループ化が完成する。あとはラジオボタン形式のシングルアンサー型設問を作成するたびに、グループボックスを使えば良い。

ところでプルダウン型とラジオボタン型。これらはどのように使い分ければ良いのだろうか。これについては別途機会を設けて解説することにしよう。

エクセルでシングルアンサー設問を作成する方法を解説する。シングルアンサーは2種類の方法が考えられる。回答形式がプルダウン形式か、もしくはラジオボタン形式のいずれかだ。プルダウン型の設問はエクセルのメニューで「データ」メニューの「入力規則」で「リスト」を選択することで作成することは前回紹介した。今回は少し違うやり方でプルダウン型の設問を作成してみよう。

今回はエクセルのフォーム機能を使用する。フォーム機能を使用するために、フォームメニューを表示させよう。メニューで「表示」メニュー、「ツールバー」とたどり、「フォーム」を選択しよう。これで画面上にフォームを使うためのメニューが表示された。画面中央にあると邪魔になるので、表示された「フォーム」メニューのタイトル部分をつまんで、エクセルのメニューバー状に移動させておこう。

ここで「フォーム」メニューから「コンボボックス」というのを選択する。「コンボボックス」とはいわゆる「プルダウンメニュー」のことだ。選択したら、エクセルシート上でドラッグしてコンボボックスを配置する。この時、横長にドラッグするとプルダウンメニューらしく見えるようになる(形状はあとで修正できる)。高さがありすぎると見栄えがしないので、一番低い状態に修正しておこう。

それからリストで表示させる値を別シートにつくっておこう。これは入力規則のリストでプルダウンを作ったのと同様だ。あとでこのリストを使うことになる。

作成したコンボボックスを右クリックするとサブメニューが表示されるので、そこから「コントロールの書式設定」を選択する。コントロールタブの入力範囲欄で先程作っておいた値のリストを選択する。これでプルダウンメニューが完成する。今後はプルダウンメニューといえばこちらを使うほうがいいだろう。データを取りまとめする際にきっと役立つはずだ。

ここまでのステップで、エクセルシート上でアンケートのレイアウトも容易にできるようになったはずだ。ここから本題としてフリーアンサー型の設問を作成する方法を紹介する。紹介と言っても何も難しいことではない。むしろあっけにとられるくらい簡単。

升目状のレイアウトを作ったが、フリーアンサーの入力エリアはたいてい横長。だからまず入力エリアにしたい範囲だけセルを複数個選択する。そして選択されたセルを右クリックし、「セルの書式設定」を選択する。最初にまず「表示形式」を設定するのだが、ここでは分類として「文字列」を選択しておく。

次に「配置」タブを選択し、「文字の制御」項目で「セルを結合する」にチェックしておく。これでセルが結合される。また「折り返して・・・」や「縮小して・・・」も適宜必要に応じてチェックしておく。

次に「罫線」タブを選択し、枠線を設定しておく。配布時はデフォルトで表示されている罫線(エクセルでいうところの枠線)は非表示にするので、入力する場所を明示するためだ。

そして「保護」タブを選択。ここで「ロック」のチェックを解除しておく。配布時はシート全体を保護状態にするので、セルがロックされていると何も入力できなくなってしまうので、ここで解除しておく。そうすれば設問文章を入力した箇所はロック状態で、入力場所はロックが解除された状態になるので、入力場所のみテキストの加筆・修正ができるようになるという仕組みだ。

ここまでは誰でも知っている使い方だが、入力値に制限を加える場合は、少しだけ手を加える。上記で結合したセルを選択した状態で、「データ」メニューから「入力規則」を選択する。もし「入力規則」が表示されていなければ、「データ」メニューのダブルクリックで全てのメニューが表示されるはずなので、そこから選択する。

まず「設定」タブで入力値の種類を選択しよう。デフォルトは「すべての値」なので、どんな値でも受け入れるようになっている。ここを必要に応じて設定するのだ。例えば年齢を質問する際は「整数」を選択したり、フリーテキストで文字数制限する場合は「文字列(長さ指定)」を選択したり。また自分で数式が組めれば任意のフォーマットを設定することもできる。

あとは必要に応じて「入力時メッセージ」「エラーメッセージ」「日本語入力(IMEの設定)」を設定すればよい。

これで入力規則をつけたフリーアンサー型の設問を作成することができた。ちなみにこの入力規則を使うと、プルダウン型(シングルアンサー)の設問も作成することができる。別のシートにプルダウンで使用したい項目を予め作成しておき、「入力規則」のところでリストを選択。「元の値」でつくっておいた項目リストを選択すればそれだけでOK。

次回以降はもっと別の設問種別の作成方法を紹介しよう。

本題であるアンケート設問の設置の前に、設問位置等をレイアウトする方法を解説する。いろいろな方法があると思うが、初心者にも分かりやすい方法として、セルを升目として(方眼紙状に)使用する方法だ。エクセルを起動した状態でも当然シートは升目状になっているわけだが、この升目(セル)の縦横を同じにして(正方形にして)使用する方法だ。

  1. シートの左上隅(列見出しAの左、行見出し1の上)をクリックして、全てのセルを選択状態にする。
  2. 列見出しや行見出しの境界部分にカーソルを合わせると、それぞれ幅と高さを変更できるので、同じピクセルになるよう変更する。

たっだこれだけで方眼紙が出来上がる。この上に、間取り図を作る要領で設問などを配置していけば良い。

この升目、設問作成時は便利だが、回答するものにとってみればいささか目障りな感があるかもしれない。しかし升目はアンケート作成時のみ表示しておき、エクセルファイルを配布する段階では非表示にしてしまえばいいのだ。非表示は以下のメニューから設定できる。

[ツールメニュー] → [オプション]

これで表示されるウインドウに複数のタブがあるので、「表示」タブを選択する。その中でオプション欄で「枠線」に入っているチェックを外してOKすれば、デフォルトの罫線は非表示になる(もっとも、この罫線は印刷時には表示されないが)。実際には罫線以外に行列番号等も非表示にして、回答者には必要以上のものを見せないように配慮することも重要だ。

これで、好みに合わせて設問をレイアウトできるようになる。